海外企業と契約をするときに現場営業が注意する8ポイント

ずいぶんと更新をサボタージュしてポタージュみたいなトロトロの頭脳になってます。

最近諸般の事情によって技術職から営業になったわけなのですが、まー技術職時分には知らなかったような問題がアーチェリーの矢のように降ってきて、心もプライドも穴だらけ。俺みたいに新しい事を上手くこなせない奴には、矢を飛ばしやすいからね。もう失血死しそうです、みなさん頃合いを見計らって新しい的をこさえて私に矢を飛ばすのをやめてください。

そんなどうでもいい、つまらん話は置いといて。

技術から営業に移って、営業の仕事を色々とこなすなかで「あーこれは越えられなさそうだなー(汗」っていう壁がいくつもあった。「見積作成のための内部調整」とか「内部調整」とか「調整」とか「」とか…いろいろあるんだけど、その壁の一つに「契約書」ってのがある。(ちなみに英文契約書ねっ!キリッ)

英文だったってのもあって、契約書を見たり修正し始めた当初は「なにそれむずかしい」程度にしか思ってなかった。まあ内容なんてそっちのけで理解することすらままならなかったので。でも最近になってその感情が「なにそれこわい」に変わってきた。というのも、とあるプロジェクトで前の営業さんが結んだ契約書によって、まあクライアントとグニャングニャングニャングニャンに、もめにもめてしまっているわけですよ。

「損害賠償しますよ。おk?」

みたいな。もし相手が日本企業だったら

「まあ契約は置いといて…、へへっ旦那、わしイイとこ知ってるんですよ。まあ一杯いきましょや」

みたいな交渉も可能なんだろうけど、なんとも相手が海外企業なので話が変わってくる。もめた時の交渉のベースは契約書なわけですよ、全部。何を話すにしても契約書前提。契約書に書いてなかったらどうにもならない。でもどうにか日本企業みたいに海外の人を交渉と称して、すぐにキャバク(略


そんな訳で自分への戒めも込め、今まで学んだ契約書の注意点を自分なりにまとめようと思います。まだまだ営業の素人がまとめたポイントなので大事なポイントが抜けているかもしれないけど、それだけにあなたの契約書から1つでも抜けていてたらアウト!

なお、自分はあくまでもソフトウェアのプロダクト販売と受託開発がメインの営業をしています。ポイントもプロダクトとか、受託に偏っちゃいますが、その点ご了承ください。

1.契約期間を具体的な日付で言える状態じゃなきゃ論外

受託開発の場合、期間が明示されていないと話にならない。例えば「本契約は契約書の締結日から商品の納品・検収後1年間を有効期間とする」みたいなもっともらしい事を書いておきながら、納品日・検収日が明示されていないとか。さらに最悪なのは検収条件が不明確な場合。相手が検収拒否し続けたら、永遠に契約続いちゃうよ?納入の遅延損害金とか取られちゃうよ?あーこわいこわい。期間は「○○○○年○○月○○日」と具体日を入れるか、もしくは推測無しに日付を特定できる表現を使いましょう!

2.言葉の定義はやりすぎたと思うぐらいがちょうどいい

言葉の定義があやふやな契約書なんて、契約でもなんでもないわい!契約書の読み方次第で、どうとでも捉えられる内容だったら、相手の思うがままだよ!例えば1.で書いたの検収条件みたいに契約期間に関わるような条件を含む言葉だったら、やりすぎたと思うぐらい細かく定義すべき。契約をまっとうする上で必要な条件に関わる言葉はきちんと定義しましょう。たとえば、納品とか検収とか成果物とかプログラムとか受入評価とか仕様とかとかとかとか。

3.作業要件は詳細まで明示しろ

作業要件が書かれていなかったら何すんの?何でもやれって言われちゃうよ?

「このような内容は契約の範囲外です」
「いえ、契約書にはそのような記載はありません」
「そのような事は・・・・・・・あdfなぇhふぁいへ!!!!!

何に基づいて開発するのか、契約書に明示されていない場合なんてもう最悪!お客さんに「御社の納品物、弊社としては到底納得しえない品質。作り直し!」って言われちゃうよ!

いつ、どこで、だれが、どうやって、何を、何に基いて提供するのか、きちんと明示しましょうね!
例えば「わたしはあなたへ、両社で合意した○○○に基づき、開発したソフトウェアプログラムを、○○に定義した納品日までに納入する。引き渡し場所は○○とする。」みたいな。

4.経費の負担は「あとはお前」

プロジェクトで必要となる経費を誰が負担するのか、あらかじめ合意しておかないと争いの火種になること間違いなし。

お客さんに「○○が必要なんで手配してね。お金は御社で負担してね!」って自信満々で言ったら

「は?何いってんの?契約書にそんなこと書いてないべ?機材費も含めて見積してないの?それでもプロなの?」

「・・・」みたいな。

少なくとも機材費・出張費・渡航費あたりは契約書にきちんと明記して、あとは「いかなる経費も本契約の金額には含まれていない。御社が払うんじゃボケー」みたいに逃げちゃうのが吉。TAXもそうで、受注金額から勝手に税金を引かれちゃったりしたらオシッコちびるので、あらかじめ誰がTAXを支払う義務があるのか明示しときましょう。

5.遅延損害は相手のみ、最悪でも両者

これ重要ポイント。プロジェクトが遅延した場合に誰がお金を払うのか。まあ受託案件なんて往々にしてプロジェクトが遅延するわけですよ。人売り商売チックに受託なんてしてる会社様は、スケジュールが遅延すればするほどコスト増大、原価圧迫!しかしまあ、遅延損害金が仕事を請け負った側にしか設定されていなかったりする契約書があったりするわけで、そんな時にスケジュールが遅延したらぐうの音も出ない。請け負った側が、コストを泣きながら払うしかない。

なので、遅延損害金はできるだけ相手に押し付ける。もしも無理なら、自社に責がある場合は自社が、相手に責がある場合は相手が負担するようにしましょうね。ちなみに遅延損害金、受注金額に対するパーセンテージが設定されている場合とかは、その数値にも注意。1億の案件で0.5%/日とか設定しちゃった日には1日の遅延で50万円支払うはめになるYO!

6.(可能であれば)補償はNO青天井!

海外企業と契約する際、IP関連の権利侵害とか、補償金額を無制限にしているケースが多い。可能であれば有限責任に。受託金額の範囲内で保証とか。

受託はまだアレですけど、プロダクトを海外に売るときは気をつけてね!権利侵害調査を入念にしましょー。

7.瑕疵担保・守秘義務期間は有限で

瑕疵担保とか守秘義務を無制限に設定しちゃったら、リスクを一生背負い続けることになりますぜ!
守秘義務を一生負うってことは、その契約で知ったこと、みんな墓場まで持ってくってことだからね!喋りたがりの俺には絶対無理!

時限爆弾を一生背負い続ける前に、見直しましょう!二宮金次郎みたいに何かを一生背負う人生なんてまっぴらごめんだ!

瑕疵担保は最長6か月、守秘義務は5年未満で切っちゃいましょう!

8.解約後、契約終了後の制限はゼロに!

これ、瑕疵担保とか守秘義務にも関わるけど、解約後・契約終了後に義務をおわないようにすること。
解約したのにも関わらず、相手にライセンス所有の権利が残っちゃったりしないように!
ライブラリ売ってるのに「請け負った側の責で契約解除したらソースコード全開示」とか最悪です。
そんな契約結んでくれたら、俺だったら難癖つけて契約解除して「ソースゲト!」しますわ笑


上記の条件が満たせるような交渉をする事ってなかなか難しいと思うけど、可能な限り理想形に近づけるのが営業の仕事。
誰かみたいに「何で前のやつが結んだ契約書で、俺がこんな徹夜しなきゃいけねーんだよバカヤロー!」みたいなことを会社で一人夜中に叫ぶ前に、締結前の契約書をもう一度チェックされる事をお勧めします。



この記事書いてたら、ウンコードマニアを思い出した。

http://unkode-mania.net/

コードにせよ契約書にせよ、非常にロジカルなものでございます。
下手なロジックを組むと、後で大変な事になるのはコードも契約書も一緒!!!